個人塾開業を成功させるカギは「他社との差別化」!開業手順や必要資金も解説

個人塾は、開業資金が比較的低く、自身で事業計画が立てられます。

しかし、
「個人塾を開業したいけれど、失敗しないか不安」
「何を準備してどのように進めればよいのか分からない」
と疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。

個人塾で成功するには、他の塾との差別化を図り、強みを明確にアピールすることが大切です。

この記事では、個人塾開業までの手順や、必要な資金の目安と運営にかかる経費をまとめました。
さらに、失敗しないためのポイントもご紹介しています。

個人塾の開業を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

個人塾を開業するまでの5つの手順

はじめに、個人塾を開業するまでの手順を5つの工程に分けて解説します。
これらの手順を踏むことで、スムーズに開業まで進められるでしょう。

①事業計画・資金調達

まずは、塾のコンセプトや理念、どのように経営していくかなどの事業計画を立案します。
具体的かつ詳細に計画を立てることが、成功の秘訣です。

事業計画の中には、目標やターゲットの設定も含まれます。
顧客のニーズを把握し、どのターゲットに向けてサービスを展開するのかを具体化しましょう。

〇ヶ月までに〇人の生徒の入塾を目指す」などと、数字を使うと評価しやすいです。
また、開業資金の調達先も検討します。

自己資金だけでは足りない場合は、銀行などの融資を利用することになります。
他にも、地方自治体の助成金を活用できることもあるため、融資先や方法について事前に調べましょう。

②物件選び・スタッフ採用

一度決めた場所を後から変えるのは難しいため、物件選びは慎重に行いましょう。

まずは、生徒の通いやすさなどの立地条件と家賃が、事業計画に見合っているかを検討します。
物件選びのポイントは、後ほど詳しく解説します。

また、事業計画に応じて必要があれば、スタッフ採用もしなくてはなりません。
正社員ではなくアルバイト採用することで、人件費を削減できます。

③内装工事・備品購入

物件を契約したら、生徒が学習しやすい環境を整えましょう。
選んだ物件によっては、内装工事が必要になるケースもあります。

また、塾を経営するうえで必要な備品(机や椅子・ホワイトボードなど)は、無駄が出ないよう計画性を持って準備することがポイントです。

④公的手続き

個人塾を開業し経営するには、いくつかの手続きが必要です。
必要な手続きは以下の通りです。

  • 個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)
  • 所得税の青色申告承認申請書
  • 事業開始等申告書

開業届の提出と青色申告は、管轄の税務署で同時に行えます。
事業を開始した日から1ヶ月以内の提出が望ましいとされているため、忘れずに手続きを済ませましょう。
書式は税務署のホームページからダウンロード可能なため、事前に用意しておくとスムーズです。

事業開始等申告書は、各都道府県へ提出します。
自治体によって提出方法が異なるため、自分の地域でどのように対応すべきか、事前に確認しましょう。

⑤PR活動

個人塾を開業し生徒数を増やすには、PR活動を行う必要があります。
効果的に集客するには、ターゲットに合わせて戦略を練ることが大切です。

効果的な集客の方法や戦略の立て方は、後ほど詳しくご紹介します。

個人塾を開業するメリット

個人塾を開業するには、すべて自分で準備や手続きを行わなければなりません。
「大変そうだからやめようかな……」と、ためらってしまう方もいるのではないでしょうか。

しかし、個人塾でしが得られないメリットもいくつかあります。
これらのメリットを踏まえたうえで、開業するか否かを考えてみましょう。

他の塾との差別化を図りやすい

個人塾は、教育方針やルール、授業内容やカリキュラムなどを自由に決められるため、他の塾と差別化を図りやすいでしょう。
他の塾にはない強みを見いだすことが可能です。

自分の塾にしかない強みをアピールすることで、集客効果が高まります

生徒のニーズに合わせられる

個人塾では、授業内容や指導方法を自由に決められるため、生徒のニーズに合わせやすいです。

塾の規模が小さいことで、生徒一人ひとりに合わせたきめ細かい個別指導も可能です。
独自性の高い、高品質な授業の提供が可能なため、生徒の満足度向上につながります。

コストが抑えられる

規模の小さい個人塾は、固定運営費などのコストを抑えられます。
自分のみもしくは家族で経営するのであれば、人件費削減も可能です。

低コストで経営できる点は、個人塾ならではのメリットでしょう。
ただし、コストを抑えたいあまり必要以上に予算をカットしてしまうと、授業の質が下がり、生徒の満足度低下につながります。
必要最低限の出費は削らないよう注意しましょう。

個人塾の開業にかかる経費と必要資金

個人塾の開業には、初期費用が200~500万円ほど必要といわれています。
この初期費用には、以下の項目が含まれます。

  • 物件契約時の費用
  • 設備や内装工事費
  • 教材費
  • 広告宣伝費

もし自宅などすでに塾の場所が確保できていれば、物件契約にかかる費用は必要ありません。
また、オンライン授業を行う予定がある場合は、インターネット環境を整えるための費用がかかります。

初期費用のほかにも、塾を経営してくうえで「固定運営費」が必要です。
固定運営費には、以下が含まれます。

  • 家賃(物件を借りた場合)
  • 光熱費
  • 人件費(アルバイトなどを雇った場合)
  • インターネット利用費(オンライン授業を行う場合)
  • 広告宣伝費

なるべく費用を抑えるコツは、最初にいろいろと備品を買い過ぎないことです。
また、毎月利用料金がかかるツールやサービスを利用しないことで、固定運営費を削減できます。

失敗しないための4つのポイント

最後に、個人塾の開業を失敗しないための4つのポイントをご紹介します。
これらのポイントを意識して事業計画を立てることで、自然と生徒が集まってくるでしょう。

生徒が通いやすい場所を選ぶ

塾の立地は生徒が通いやすい場所を選ぶことがポイントです。
さらに以下のポイントを意識し、ターゲットに合わせて検討しましょう。

  • 街灯があるか
  • 車の送迎が可能か
  • 駅が近いか
  • 他の塾が近くにないか

とくに送迎のしやすさは保護者にとって大きなメリットとなり、継続して通ってもらいやすくなります。
そのため、道路幅が狭く、車が通りにくい場所はできるだけ避けましょう。

塾の強みをアピールする

個人塾として成功するには、他の塾との差別化を図れる「強み」を見つけ、全面的にアピールすることが大切です。
生徒や保護者が興味を引く魅力があると、人が集まりやすいでしょう。

強みや差別化する部分を作るには、ターゲットを絞りニーズを正しく把握する必要があります。
ターゲット層の幅が広いと、特徴や強みがぼやけてしまうため注意しましょう。

対面授業とオンライン授業を組み合わせる

個人授業では対面授業がメインですが、オンライン授業を取り入れることで全国の生徒を集められます。
多彩な授業を考え、生徒のニーズに合わせた授業形態を選びましょう。

しかし、授業の品質は塾の評価に直結します。
いろいろと手を付けて、中途半端にならないよう注意しましょう。

広告や宣伝などのPR活動には力を入れる

個人塾を開業したらPR活動に力を入れ、認知度を高めましょう。
しかし、効果的な戦略を立てないと、期待するほどの集客は得られません。

まずは、目標とターゲットに合った方法を選択しましょう。
ホームページ作成やSNS運用、Web広告の掲載などさまざまな方法があります。

詳しい集客方法を知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

【厳選】効果的な塾の集客方法!今すぐはじめられるおすすめ5選

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まとめ

個人塾を開業するには、十分な準備と具体的な事業計画が必要です。
開業までの正しい手順を理解し、ポイントを押さえてスムーズに準備を進めましょう。

個人塾で成功するには、他の塾との差別化を図り、効果的に集客を行うことが大切です。
生徒のニーズを把握し「この塾しかない!」と思わせられる強みを作りましょう。